2023年に中国の有人宇宙船「神舟16号」によってイイギリの種が宇宙に運ばれた。その後、宇宙育種が行われ、今年4月には雲南省宣威市にイイギリ宇宙育種拠点が設立。このほど初めて種の育苗に成功した。中央テレビニュースが伝えた。
「ナンテンギリ」とも呼ばれるイイギリは中国の重要な木本油糧樹種で、「木の油の貯蔵所」とも言われており、適応性が高く、早い成長、高収量、高い油収率などの特徴を持つ。
研究者の曽美玲氏は「神舟16号が持ち帰ったイイギリの種は、まず消毒処理を行い、発芽培地に入れる。次に適切な温度、湿度、照明の培養室に置く。10日前後で発芽すると、この発芽した苗を適切な培地に移し、急速に増殖させる。実験室から温室に移し、苗が移植に適したサイズに成長すると、研究者はこれを地面に移植する。その後、イイギリの種苗の繁殖に用いられる」と説明した。
画像は人民網日本語版(CCTV提供)より
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