中国が研究開発したマルチモーダル地理科学大規模モデル「坤元」が19日、北京市で公開された。地理の専門的問題の解答、地理学文献のスマート分析、地理データ資源の検索、地理データの発掘・分析、テーマ別地図作成などが可能で、地理科学の研究を活性化し、重要な発見を加速させる。新華社が伝えた。
坤元は地理科学に特化した大規模モデルで、中国科学院地理科学・資源研究所や中国科学院青蔵高原(チベット高原)研究所、中国科学院自動化研究所などの機関が共同で開発。地理を理解し、イラストを描き、人の心を知り、画像を生成するという特徴を持つ。
研究開発チームは4つのカテゴリー、16のサブカテゴリ―を含む地理全体のコーパスを構築し、320億トークンを大規模言語モデルの学習に提供した。汎用大規模モデルと比べると、坤元は地理学の言語モデルや専門用語、専門知識により精通している。
坤元は生成されたテキストの回答に基づき、さまざまな地理的要素を検索するほか、地理景観画像やテーマ別地図、イメージ図を合わせて質問者に提示することができる。ユーザーの指示に基づき概念の理解、データの取得、情報分析などを行うことができ、ユーザーが必要とする専門的な地理図表を生成する。また、ユーザーの地理知識構造や表現の違いを考慮し、ユーザーに合わせた専門的な解答を提供することもできる。
中国科学院地理科学・資源研究所の蘇奮振副所長は「坤元は地理従事者の両手を解放し、地理科学研究を活性化し、地理科学の重要な発見を加速させる。すでに10本以上の高水準学術論文の発表をサポートしている」と説明した。