中国安徽省黄山市屯渓区でこのほど開かれた第2回深宇宙探査(天都)国際会議で、中国国家航天局月探査・宇宙事業センター天問3号ミッションチーフデザイナーの劉継忠氏は「天問3号ミッションは2028年頃に2回の打ち上げを行い、火星のサンプルリターンを実現する計画だ」と明らかにした。中国新聞社が伝えた。
人類の火星探査は64年前に始まり、現在まで7カ国(国際機関)が47回の火星探査任務を実施。火星の周辺飛行、周回、着陸、巡回・探査を実現している。難易度の高い火星サンプルリターンは依然として多くの課題に直面しており、ブレイクスルーを待っているのが現状だ。
中国の天問3号ミッションは、生命体の痕跡調査を第一目標とする。火星試料採取と火星離陸・上昇、火星周回ドッキング、惑星保護を重要技術とし、13段階を計画。探査地点やリモートセンシングによる探査方法などを採用し、生命体の痕跡の資料とデータを研究することで、サンプルリターンと科学的発見を確保する。惑星保護については、国際条約を履行し、火星と地球を汚染せず、資料のオリジナル性を確保する。
劉氏によると、天問3号ミッションは国際ペイロード協力、資料・データ共有、未来計画共同研究という3つの国際協力を実施する。世界の科学者と共に火星資料・データ共同研究を実施し、各国や研究機関と共同で火星科学研究ステーションの使命や任務の定義、需要分析、コンセプト研究、実施案作成、基幹技術難関攻略などを行い、火星探査の協力拠点を共に建設する。
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