中国国家統計局が2月28日に発表した「2024年国民経済・社会発展統計年報」によると、年間の研究開発(R&D)費は前年比8.3%増の3兆6130億元(1元=約21円)で、国内総生産(GDP)の2.68%を占めた。うち基礎研究費は10.5%増の2497億元で、研究開発費全体の6.91%を占めた。国家自然科学基金は計5万4900件のプロジェクトに資金援助した。科技日報が伝えた。
2024年末時点で新たな管理体制に組み込まれた国家工学研究センターは206カ所で、国家発展・改革委員会が認定した企業技術センターは1798カ所だった。国家科学技術成果実用化誘導基金は累計36のサブファンドを設立し、資金総額は624億元となった。国家レベル科学技術企業インキュベーターは1606カ所で、国家認定のソーシャル・イノベーション・プラットフォームは2376カ所だった。年間の発明特許取得件数は前年比13.5%増の104万5000件、1万人当たり高価値発明特許保有件数は14件だった。年間の技術契約は99万件で、技術契約額は同11.2%増の6兆8354億元だった。
科学技術イノベーションによる成果が顕著だった。月探査機「嫦娥6号」が人類初の月裏側サンプルリターンに成功し、初の再利用可能な帰還型技術試験衛星の回収に成功した。500メートル球面電波望遠鏡「中国天眼」(FAST)が発見したパルサーが1000個を突破し、高精度月面地質マップが発表された。核融合装置「中国環流3号」(HL-3)のプラズマ電流が1.5MAを超え、従来のコンピューターを超える量子シミュレーターの構築に初めて成功した。船舶では初の海洋掘削船「夢想」号が引き渡され、就役した。
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