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整形外科手術支援ロボット、ミリ単位の精度に

2025年03月13日

 北京積水潭医院の蔣協遠院長、智能骨科研究型病棟の王軍強主任が率いるスマート整形外科チームはこのほど、整形外科手術支援ロボット「天璣」を用いた経皮的骨盤スクリュー挿入技術を使い、90歳の骨盤骨折患者の治療に成功した。科技日報が伝えた。

 経皮的骨盤スクリュー挿入技術は困難でリスクが高い手術だ。「天璣」のミリ単位のガイドのもと、今回の手術は計1時間半で終了した。術中の出血は20ミリリットル未満、各スクリュー挿入位置の切り口の長さは約1.5センチで、予定通り順調に完了した。

「天璣」は北京天智航医療科技股份有限公司が長年にわたり、整形外科手術支援ロボット分野に取り組んできた成果の一つだ。

 北京天智航がこのほど発表したデータによると、同ロボットは200以上の医療機関に導入され、累計手術件数は10万件を突破した。天智航の総裁を務める取締役の馬敏氏は「同ロボットは臨床応用のクローズドループを徐々に実現しつつある」と紹介。「同ロボットは革新的に『1台で複数の適応症に対応する』技術を実現した。これには頸椎や胸椎、腰椎、仙椎などの脊椎全域の手術、骨盤や寛骨臼、四肢などの外傷手術、人工股関節・膝関節置換術が含まれる。統計によると、2024年における同ロボットの1台当たりの年間平均手術件数は150件を超え、国際基準とされる年間200件に迫りつつある」と説明した。

 馬氏は同ロボットのコアコンピタンスについて、「完全な独自開発の技術ロードマップを堅持し、コア技術を確立している」と「高い信頼性と安全性を備え、豊富な臨床応用の実績があり、製品の総合的な競争力が高い」の2点を挙げた。

 
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中国科学技術ニュース 2025年03月

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