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滁州市が2年連続で「中国の最優秀人材誘致都市」に選ばれた理由とは?

2024年01月23日

 このほど開かれた、2023中国年間最優秀雇用主授賞式で、安徽省滁州市が2年連続で「中国の最優秀人材誘致都市」に選ばれた。中国新聞網が伝えた。

「2023中国年間最優秀雇用主」評価選定活動では、智聯招聘、北京大学社会調査研究センター、北京大学国家発展研究院など複数の専門機関が評価・審査を実施。評価選定委員会は人材に対する誘致力、人材の定着率、人材の活力という3項目で都市雇用ビッグデータ分析を行い、最終的に2023年の「中国の最優秀人材誘致都市」を選定した。

 滁州市の人材誘致力は、次のデータからも読み取れる。同市の常住人口は2022年に6万人純増し、伸び率は長江デルタで6位となった。科学技術イノベーション指数の増加率は安徽省でトップだった。同市が23年に新たに誘致した院士(アカデミー会員)や博士などのハイレベル人材は670人、大卒生の新規雇用保険加入者は3万6000人で、いずれも前年同期比で倍増した。新たに7カ所の院士活動ステーションを設置し、長江デルタの一体化発展における人材誘致事例が「全国事例ベスト100」に選ばれた。

 2023中国・鳳陽文化観光説明会がこのほど、上海滁州国際(虹橋)応接ホールで開かれ、国内から専門家や経営者、商工会の代表など約100人が、滁州市鳳陽県の文化観光発展について助言を与えた。会議では来賓4人に、鳳陽県人材活動顧問としての栄誉証書が授与された。

 鳳陽文化観光説明会が上海滁州国際(虹橋)応接ホールで開催されたのは、滁州市による人材地域交流プラットフォーム構築の一例に過ぎない。

 滁州市は長年にわたり、長江デルタの人材の「宝庫」に焦点を当て、空間的な制約を打破し、南京、蘇州、楊浦、徐匯、および長江デルタのハイレベル人材連盟都市などとの交流・協力を推進してきた。市と県は上海滁州国際(虹橋)応接ホールを利用して人材関連イベントを毎月開催し、産業と人材のマッチング・プロジェクト協力を促進している。

 同市はさらに、大学と地方の協力やイノベーションを受け入れるプラットフォームを積極的に構築している。23年より1400社以上の企業を集め、100校近くの大学で180回以上の説明会を行い、ロシア工学アカデミーの滁州におけるイノベーション研究開発プラットフォームの設立などを推進している。

 滁州市委員会常務委員で組織部部長の周文芳氏は人材活動について、人材だけに注力するのではなく、産業発展とイノベーションの需要をしっかり捉える必要があると見ている。同市はイノベーションチェーンを先導に、産業チェーンを中核とし、人材チェーンを基礎として教育チェーンを保証とする「4チェーン」融合発展の推進を堅持している。

 人材の競争は長期的には環境の競争になる。同市行政サービスセンターは人材サービス特別窓口とホットラインを開設した。同センターはすでに「亭城英才カード」を5000枚近く発行し、交通、消費割引、レジャー・観光など100種近くの専用サービスを提供している。デジタル人材サービスプラットフォームを開発し、人材サービスと人材政策の「ワンストップによる手続き、1枚のカードによる共有」を実現している。

 同市は今後、長江デルタ人材誘致集積地を構築し、優れた人材が集まる都市の建設を急ぎ、現代化された新たな滁州の建設に、力強い人材のサポートを提供する予定だ。

 
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中国科学技術ニュース 2024年01月

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