中国青海省にある青海冷湖天文観測基地でこのほど、太陽磁場の正確な測定に用いられる中赤外線望遠鏡観測システムが調整・設置段階に入った。来年には観測に始まる予定となっている。中央テレビニュースが伝えた。
標高約4000メートルにある同基地のプラットフォームには、5階建ての白い建物があり、これが中赤外線観測システムの観測タワーとなる。
中国科学院国家天文台職員の佟立越氏は「システムの稼働により、世界における中赤外線太陽磁場観測設備の空白が埋められ、太陽磁場測定が間接観測から直接観測への飛躍を実現する。これまでの『磁場がはっきり見える』から、今後は『磁場を正確に測定する』となり、より分解能が高く、正確な磁場の研究データが得られるようになる。これは中国の太陽物理研究や太陽嵐の予測にとって重要な科学研究的意義がある」と述べた。
同システムは冷湖天文観測基地で実施される9件の天文望遠鏡プロジェクトの一つ。これらの総投資額は20億元(1元=約19円)近くに上る。計35台の天文望遠鏡のうち、完成済みは4台で、29台は土木工事と本体建設が完了している。すべて稼働すると、アジア最大の天文観測拠点となる。
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