中国初の火星探査任務プロジェクトの総設計師である張栄橋氏はこのほど、メディアの取材に対し「火星探査機『天問2号』がすでにプロトタイプの開発段階をほぼ終えており、2023年度中期に正式機の開発段階に入り、2025年5月ごろに打ち上げを実施する予定だ」と述べた。中国新聞網が伝えた。
張氏は、天問2号の探査対象が国際的に認められた特殊性を持つ地球近傍小惑星「2016HO3」だと紹介。天問2号が同惑星のサンプルリターンを行うと明らかにした。中国が惑星間のサンプルリターンを行うのはこれが初めてとなる。張氏は任務について「この小惑星は地球から4000万キロ以上離れており、サイズも小さい。任務を終えた後、天問2号は最近発見されたメインベルト彗星の探査に向かう」と説明した。
中国はこのほか、天問3号と天問4号の任務も計画している。張氏は「天問3号は火星のサンプルリターンを行い、天問4号は木星を探査する。これらの任務は難易度が非常に高く、さらに2~3年かけて重要技術の研究開発を行う必要がある」と述べた。
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