デジタルツインはわずか数年で、技術的概念からモデルチェンジの手段になった。ますます多くの工場がデジタル新技術を導入するようになり、静かな変化が起きている。新華社が伝えた。
中国浙江省にある杭州西奥電梯有限公司の展示ホールに入ると、7万平方メートルの「未来の工場」に足を踏み入れたような感覚になる。50本余りのデジタル生産ラインが遠隔操作で切り替えられ、製造モジュールの稼働状況をリアルタイムで確認できるほか、プロセス全体の追跡や全工程の品質のトレーサビリティが可能となっている。
同社工場運営副総裁の馮鉄英氏は「われわれが設計した工場は、全体がデジタルインフラの上に成り立っており、取引先からの注文や工場での設計、生産、物流、アフターサービスというライフサイクル全体でデジタル化を実現している。5GやAI(人工知能)などの新世代先端技術と結びつけることで、このデジタルツイン工場は、製造効率と製品の品質が向上し、年間受注量が10万基以上に達した」と述べた。
デジタル化の力はこれだけにとどまらない。カスタマイズ能力を備えたデジタル生産ラインは、エレベーター1基を2分間で生産できる。
同社は浙江省の「未来の工場」リストに登録された。工場では1人のエンジニアが複数のロボットを操作しており、ロボットアームが上下に動き、工程の一つ一つが整然と進み、各生産ラインが高速で稼働している。
「未来の工場」の建設は、浙江省デジタル化改革デジタル経済システム建設の主要任務の一つであり、世界の先進製造業拠点を建設する重要な支えでもある。今後さらに多くの製品がこれらのデジタル工場から世界に出荷されるようになる。統計によると、浙江省の「未来の工場」52カ所では2月末現在、企業の生産効率が平均54%向上し、コストが19%低下している。
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