2023年04月17日-04月21日
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土壌スピードモニタリング設備が開発、10分で38の土壌指標を検査

2023年04月21日

 中国の北京市農林科学院は19日、同院が開発し、独自の知的財産権を持つスピード精密低コスト土壌現場モニタリングセンサー「知土」の使用を開始したと明らかにした。38の土壌指標の精密な測定を行うとともに、これまで実験室で数週間かかっていた測定が、農地でわずか10分間でできるようになった。

 「知土」は北京小湯山国家精密農業研究モデル拠点で使用が始まり、栽培専門家の「参謀」になった。農地から採取した一握りの土を現場に設置された装置に入れ数分待つと、窒素やリン、カリウム、水分、セレン、マグネシウム、カルシウム、鉄などの含有量のデータが表示される。北京市農林科学院スマート設備技術研究センターの技術者である董大明氏は「農業生産では土壌の各指標を速やかにモニタリングできないと、土壌への施肥の精度が落ちる。肥料が足りないと生産量や品質に影響が出て、多すぎると食品安全や地表水汚染のリスクが生じてしまう」と説明。「『知土』は1度に38の指標が測定できるので、各種形態の窒素、リン、カリウムや土壌の肥沃度を知ることができ、精密な施肥を実現する。さらに食品安全に関わる重金属指標や食品の栄養に関わる各種微量元素もわかる」と述べた。

 これまでは土壌の指標を得るためには、土壌サンプルを実験室に運び、化学試薬の追加などの方法により具体的な含有量を分析する必要があった。検査コストが高く、期間も数日、さらには数週間かかった。現在はわずか10分で済み、地形条件の制限を受けず、農地で測定できるようになった。

「知土」はすでに第2世代までアップグレードされている。農業の精密作業や土壌調査、土壌分析に基づく施肥などの重要な応用の見通しがあり、農業の生産方法に革命的な影響をもたらすとみられる。すでに2000点以上の土壌サンプルの測定を終えており、土壌検査の作業効率を大幅に高め、土壌ビッグデータプラットフォームを基本的に構築している。

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中国科学技術ニュース 2023年04月

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