中国江蘇省鎮江市自然資源・計画局は15日、鎮江長江スナメリ類省級自然保護区で音声モニタリングネットワークが全体をカバーしたと明らかにした。ソナーのモニタリングを通じ、長江スナメリの活動範囲がより科学的に把握でき、カバー水域の水中暗騒音を持続的にモニタリングできるようになった。新華社が伝えた。
長江の鎮江区間にはスナメリ約35頭が生息している。スナメリが水面から顔を出す時間は通常わずか0.85秒しかなく、水上モニタリングのみで把握できるデータは非常に限られている。同保護区は長江の鎮江区間にある航路標識やブイなどの航路設備を利用し、水中高周波音イベント記録装置14台と水中生態音記録装置11台を設置。半径500メートル以内のスナメリが発した高周波音をモニタリングし、これまで不十分だった日常的なモニタリングを補う。
同保護区管理処の王召根副主任によると、スナメリは発達したソナーシステムにより測位や探査、捕食、交流を行う。活動範囲で行き来する船舶や利水・治水工事がスナメリのソナー通信を妨げ、思わぬ事故を招く可能性がある。今後は音声モニタリングにより、これらの水中暗騒音を識別・分析し、スナメリにより適した生息環境を構築する。
鎮江では今年下半期(7~12月)に保護区内のスマート監視・制御システムを完成させ、長江沿岸のスマート監視・制御とドローン自動巡航を追加する予定で、水中・地上・空の立体的モニタリング体制を構築する。
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