中国の宇宙貨物船「天舟8号」を搭載したキャリアロケット「長征7号遥9」が15日、海南省の文昌宇宙発射場から打ち上げられた。宇宙滞在中の「神舟19号」の宇宙飛行士3人に、新たな物資を届けるためだ。新華社が報じた。
中国は2017年4月に「天舟1号」の打ち上げに成功し、その後「2号」から「8号」と打ち上げるたびに物資輸送能力を構築してきた。宇宙貨物船のドッキング能力や姿勢制御能力、貨物積載能力などが最適化され、「宇宙への物資輸送」がますます容易になっている。
中国航天科技集団の李志輝氏は「宇宙事業では、資材の一つ一つを全て地上から運ばなければならない。そのため宇宙への物資輸送システムはとても重要だ」と語った。
「天舟」シリーズは、主に食べ物や水、燃料、及び科学実験・試験の器材などを宇宙ステーションに輸送している。「天舟2号」や「天舟3号」は、宇宙ステーションのキーテクノロジー検証の段階で、物資という観点から強力なサポートを提供した。「天舟4号」や「天舟5号」は、宇宙ステーションのモジュール建造を効果的にサポートした。その後、「天舟6号」から、宇宙ステーションの長期運用に必要な物資の輸送を担うようになった。
8回の打ち上げは、任務の遂行であると同時に、技術を検証する機会にもなった。
宇宙船の誘導・航法・制御(GNC)能力は日に日に成熟し、その動きは一層安定している。宇宙におけるドッキング技術を例にすると、それは「広大な宇宙で、針に糸を通す」技術と言われており、有人宇宙プロジェクトにおいて、基本的技術の一つでもある。それは、GNCシステムの操作により、全自動で実施される。6時間半から2時間、そして今の3時間に至るまで、経験、試験、検証を積み重ね、宇宙におけるドッキング技術が着実にアップデートしてきた。
多くの飛行制御技術も着実にアップデートしている。宇宙飛行士が長期にわたって宇宙ステーションで活動するようになり、宇宙貨物船のタイムリーな打ち上げの必要性がさらに高まっている。「天舟8号」から、物資輸送チームはGNCコントローラーのソフトウェアをアップデートし、飛行のプロセスデザインを最適化し、エネルギーバランスを徹底的に分析することで、発射時期選択の融通が利くようになっている。
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