毎年、冬になると、数千万匹のギムノキプリス・プゼワルスキー(青海湖裸鯉魚)の稚魚が、中国の青海湖裸鯉魚救護センターで越冬し、翌年夏の青海湖への放流を待つ。青海省農業農村庁が発表したデータによると、青海湖の封鎖と人工飼育が始まってから20年で、ギムノキプリス・プゼワルスキーの資源量が当初の35.6%に達し、保護開始以降の最多を更新した。中国新聞社が伝えた。
青蔵高原(チベット高原)北東部に位置する青海湖は、中国最大の内陸塩湖だ。ギムノキプリス・プゼワルスキーは青海湖流域のキーストーン種で、青海湖流域の「水-魚-鳥」エコシステムチェーンおよび生物多様性の維持に対して重要な役割を果たしている。2004年には中国環境・発展国際協力委員会によって、中国のレッドリストの絶滅危惧種に指定された。
過去の漁獲や青海湖周辺のダム・堤防建設などの影響を受け、ギムノキプリス・プゼワルスキーは数が大幅に減少した。2002年の資源量は2592トンで、当初の32万トンの0.81%に過ぎなかった。
青海省人民政府は2003年より10年間にわたる青海湖封鎖、人工飼育、ゼロ漁獲政策を開始した。これは中国の魚類資源保護の歴史上初めての施策となった。同政府はその後、10年と21年に2回、10年間にわたる青海湖封鎖と人工飼育を続けた。22年現在、ギムノキプリス・プゼワルスキー資源量は11万4100トンに回復し、02年の44倍となった。
青海湖封鎖と人工飼育が実施されてから、同省は科学技術の支援を持続的に強化し、ギムノキプリス・プゼワルスキー人工飼育・放流の成果を高めている。これにより、02年の300万匹から現在は2000万匹に増え、放流基準は1匹あたり5グラムから10グラムに上がった。23年現在、累計2億匹の放流を行っている。
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