中国の有人宇宙船「神舟16号」の帰還モジュールがこのほど、無事に帰還し、22種類の科学実験サンプルを持ち帰った。中央テレビ網が伝えた。
宇宙ステーション実験モジュール「夢天」の船外生物学曝露実験装置は大連海事大学が設計し、中国科学院国家宇宙科学センターと共同で開発した。実験サンプル第5弾の帰還と引き渡しに伴い、同装置は船外設置・実験・船内回収・船外再移動・サンプル第1弾帰還の全プロセスを順調に完了した。
同大学の環境システム生物研究所では、研究チームが先日受け取った4つの線虫実験ケース、1つの微生物実験ケース、3つの植物種子実験ケースの実験サンプルの対照・分析を行っていた。うち線虫サンプルケースには野生型と10以上の異なる突然変異体のカエノラブディティス・エレガンスが含まれていた。これらの線虫は最大でも全長わずか1ミリしか成長しない。個体が小さく寿命が短い、繁殖数が多く宇宙で培養しやすい、遺伝操作がしやすいといった利点があり、宇宙生命科学研究における重要なモデル生物とされており、宇宙環境の有機体の成長、発育、生殖、運動、老化などへの影響や作用メカニズムの模索に使うことができる。
画像は人民網日本語版(CCTV提供)より
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