中国農業科学院の蘭州牧畜・獣医薬研究所ストレス耐性牧草育種・利用イノベーションチームがこのほど、『中天シリーズ』ムラサキウマゴヤシやエンバクなど5点の遺伝材料を回収した。これらの材料は中国の宇宙ステーションの宇宙放射線生物学曝露装置で11カ月にわたる船外照射を受け、このほど有人宇宙船『神舟17号』によって地球に持ち帰られた。新華社が伝えた。
研究者は今後、これらの種子を研究対象として、地上での育成実験を行い、収量、品質、ストレス耐性が優れた牧草の新品種を育成する。
同院蘭州牧畜・獣医薬研究所の関係者によると、同研究所は長年にわたり宇宙育種に取り組んでおり、すでに「中天1号」「中天2号」「中天3号」という3種の国家ムラサキウマゴヤシ新品種と「中天4号」省レベルエンバク新品種の育成に成功している。これらの品種はすでに生産現場で幅広く利用されている。
宇宙では高真空、微小重力、宇宙放射線の相互作用により、種子の遺伝子に変異が生じるため、希少で画期的な優良遺伝資源が得られる可能性がある。
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