リサーチフロント、中国が30％以上でトップに

2024年12月03日

　新たな科学技術革命の急速な進展に伴い、世界の科学技術分野における競争もますます激化している。中国科学院科学技術戦略諮問研究院、中国科学院文献情報センターとクラリベイト・アナリティクスは11月27日、「リサーチフロント2024」報告書と「リサーチフロント活況度指数2024」報告書を発表した。11の主要学科・分野における全体的なパフォーマンスの総合評価では、米国が総合ランキングで首位を維持し、過半数のリサーチフロントで1位となった。中国は2位で、30％以上のリサーチフロントで1位となった。英国、ドイツ、フランスはトップ5を維持した。人民網が伝えた。

　中国科学院党組副書記、副院長の呉朝暉氏はあいさつで「国の科学技術の最高諮問機関として、中国科学院はすでに学部主導の戦略諮問院を統合プラットフォームとし、文献情報センターが総合情報サポートを提供し、研究所が専門的な支援力となる体系的なシンクタンクの発展構造をほぼ形成した。中国科学院戦略情報チームは2014年よりクラリベイトと協力し、10年以上にわたり『リサーチフロント』シリーズ報告書を発表している。世界の科学技術のフロンティアを出発点とし、世界の発展構造に影響を及ぼしうる重要なリサーチフロントのブレイクスルーを分析し、国の科学技術イノベーション戦略をサポートしている。重要フロンティア分野や重要科学問題の研究、国際科学技術イノベーションセンターの建設などの活動を力強く支えている」と述べた。

「リサーチフロント活況度指数2024」は「リサーチフロント2024」を踏まえ、中国や米国、英国、ドイツ、フランス、日本などの国・地域におけるリサーチフロントのパフォーマンスを評価した。報告書によると、中国は4分野のリサーチフロント活況度指数で世界一となった。米国は7分野だった。中国は米国よりも化学や材料科学の分野で優位性を持ち、農業科学や生態環境でも新たな高みを形成する見込みだ。一方、物理学や情報科学では激しい競争が続いており、地球科学や社会科学の分野では差が拡大している。数学や生物科学、臨床医学、天文学、天体物理学では依然として差が大きいものの、着実な向上が見られている。