中国電子信息産業発展研究院傘下の賽迪顧問(CCIDコンサルティング)は5日、報告書「賽迪顧問『第15次五カ年計画』の重点産業実施ツールブック-ロボット」を発表し、「第15次五カ年計画」期間中(2026-30年)、中国のロボット産業規模が約4000億元(1元=約21円)に成長し、市場規模が世界トップになると予測した。中国新聞網が伝えた。
同報告書によると、中国のロボット産業は近年急速に発展し、ロボットの川上・川下の各領域をカバーする完全な産業チェーンを形成しており、いくつかのセグメント分野では「追走から並走、さらにはリード」へと成長を続けており、「第15次五カ年計画」期間中、中国のロボット産業は総合力をさらに高め、世界の先頭集団を目指すとしている。
賽迪顧問先進製造研究センターの高超サブゼネラルマネージャーは「『第15次五カ年計画』期間中、産業用ロボットの普及率が大幅に増加し、30年までに1052億6000万元に成長する見込みだ。サービスロボットは深層ニーズに的確に対応した製品・サービスを開発し、30年までに1413億8000万元に成長する。特殊ロボットは実証から大規模応用へと移行し、30年までに506億6000万元に成長する。人型ロボットは30年までに861億元に成長する」と述べた。
2023年の時点で、中国のロボット産業チェーン全体には約8万社が存在し、うち上場企業が100社以上、ハイテク企業が4000社以上となっている。高氏は「第15次五カ年計画」期間中、中国のロボット関連企業数が引き続き増加すると予測。「マルチロボットの自律協調技術は徐々に高度化されており、『第15次五カ年計画』期間中にその応用が拡大する見込みだ。生体模倣ロボットはイノベーションの焦点となっており、その大規模応用が期待されている。高性能ロボットハンドは従来のエンドエフェクタに取って代わり、応用される見込みだ。ロボット大規模言語モデルはロボット開発スタイルを変えつつある」と各分野の技術革新の見通しについて語った。