青蔵高原(チベット高原)にある大型湖、ナムツォ湖で行われていた国際陸上科学掘削計画がこのほど完了した。科学観測隊は7本のボーリング孔でナムツォの湖底掘削を行い、湖底から長さ951.12メートルの堆積物コアを採取した。うち7本目のボーリング孔は深さ510.2メートルに達し、中国の湖沼掘削の最深記録を更新した。中央テレビニュースが伝えた。
ナムツォは青蔵高原の中心地であるラサ市とナクチュ市の間に位置し、チベット自治区で面積が2番目に大きい湖だ。湖面の標高は4718メートルで、最大水深は約100メートルとなっている。
ナムツォ湖沼科学調査の責任者の一人、中国科学院青蔵高原研究所の王君波研究員は「われわれは全長1000メートル近いコアを取得した。これは青蔵高原の古気候学や湖沼古生態学、進化、3極連関、気候の遠隔相関などの研究に用いることができる。今回の計画には中国やドイツ、スイス、英国などの研究機関から70人以上の科学観測隊員が参加した。プロジェクトの準備作業が複雑で時間がかかり、過去に実施された他の国際陸上科学掘削計画(ICDP)の組織的作業とは大きく異なったが、プロジェクトの主要責任者が全フローの設計と実施を担当し、世界のICDPの実施に向けた有益な経験を提供した」と述べた。
サイエンスポータルチャイナ事務局が、中国の科学技術に関するニュース記事を人民網と共同通信の記事より選んで、日々届くフレッシュなニュースとしてお届けしています。
下記よりご覧ください。