【23-32】巨大科学時代の巨大実験装置
楊智傑/『中国新聞週刊』記者 江 瑞/翻訳 2023年07月11日
2023年4月12日、中国の「人工太陽」が新たな進展を迎えた。この日の夜、安徽省合肥市で運転中の巨大実験装置、世界初の超伝導電磁石トカマク型核融合エネルギー実験炉EASTが、403秒のHモードプラズマ運転を実現し、世界記録を更新した。EASTとは中国が自主開発した磁気閉じ込め核融合の実験装置だ。制御型核融合は「究極のエネルギー」とみなされているが、将来、発電に用いるためには1億度を超える点火温度と安定的かつ長時間の制御という2つの条件を満たさなければならない。今回EASTが成し遂げた快挙は、核融合エネルギーの経済性および実行可能性を大きく向上させることだろう。
昨今、先端科学の革命的進歩は、重大科学技術インフラ、即ち巨大実験装置なしにはありえなくなっている。巨大実験装置は無限の宇宙や、逆にミクロの物質世界の秘密を探るため、高エネルギー、高密度、高強度の極限的環境条件をつくりだすことができる。中国科学院院士で元中国科学院院長の白春礼の言葉を借りるなら、「未来の科学技術が無限の可能に満ちた魔法の箱であるならば、巨大実験装置はその箱を開ける鍵」なのだ。
最先端の巨大実験装置は「絶対に外せない」
高速電波バースト(FRB)とは、はるか銀河系の彼方から届く神秘の電波で、そのエネルギー放出量は、わずか1000分の1秒で太陽エネルギー1年分にも相当する。ただ、その物理的起源はいまだ知られていない。2019年、中国科学院国家天文台研究員の李菂のチームは、「中国天眼」の異名を持つ電波望遠鏡「FAST」の観測データを処理中に、一定時間強い波長が続く電波バーストを検出していたことを発見し、これを「FRB 20190520B」と名付けた。
その後、チームは複数の国の装置と協力して観測を続け、このFRB周囲の複雑な環境特性をさらに一歩明らかにした。その研究成果は2022年6月、英科学誌『ネイチャー』に発表された。世界で初めてFRBを発見した米国の天体物理学者ダンカン・ロリマーは、この発見からFRBにはいくつかの類型があることが推測できるとし、「人類は数年以内に高速電波バーストの秘密を解き明かすだろう」と予測した。FRB 20190520Bの発見は、中国科学技術部「2022年度中国科学十大進展」にも選出された。
FAST首席科学者の李菂は、FASTは予想を上回るスピードで成果を上げていると語る。FASTはサッカーコート30面分の広さの「中華鍋」のような外見をしていて、2016年に貴州省平塘県に完成し、2020年に検収完了後、正式運用が始まった。FRBはまだ「若い」研究領域だ。李菂によれば、FASTの完成前、『ネイチャー』および米科学誌『サイエンス』に発表された中国人著者の電波天文学関連の論文は0本だったが、2022年以降FASTを活用した成果が現れはじめると、二大誌に発表された中国人著者によるFBR関連の論文は、年間論文数の60%を占めるまでになった。これにより、巨大実験装置が最先端基礎研究の重要な支えとなっていることが明確になった。
2021年4月28日、安徽省合肥市にある超伝導電磁石トカマク型核融合エネルギー実験炉「EAST」内部を修理ならびにアップグレード 写真/視覚中国
1962年、米イェール大学科学史教授のデレック・プライスが自著のタイトルで提示した『リトル・サイエンス、ビッグ・サイエンス』の概念は、瞬く間に人口に膾炙するようになった。プライスによれば、第二次世界大戦前の科学はすべてリトル・サイエンスであり、アメリカの「マンハッタン計画」を期に、世界はビッグ・サイエンス〔または「巨大科学」〕時代に突入した。科学研究が複雑さを増すにつれ、より極限的な実験環境と巨大なチームが必須となり、アポロ計画、ハッブル宇宙望遠鏡、大型ハドロン衝突型加速器(LHC)に代表されるように、科学の進歩は政府による支援と、巨額で複雑な実験装置や計画に頼るところが大きくなっていった。以後、アメリカ、ソ連、ヨーロッパ、日本などでは、巨大実験装置を科学技術の核心的競争力とみなす風潮が高まっていった。中国科学院近代物理研究所研究員の楊建成がとった統計によれば、1970年代以降、ノーベル物理学賞の約40%が巨大実験装置を用いたものになっている。
巨大実験装置は大きく2種類に分けられる。1つ目は専用型巨大実験装置で、専ら素粒子物理学、原子核物理学、プラズマ物理学、天文学・宇宙物理学などの領域専用に用いられ、好奇心の赴くままに最先端の研究を重ね、「0から1」のブレイクスルーを実現することを目的とする。中国国内では、北京電子・陽電子コライダー、FAST、EASTなどが該当する。この種の巨大実験装置は、建設者=使用者である場合がほとんどだ。もう1つはプラットフォーム型巨大実験装置で、その時々のニーズや応用目的に応じて用いられ、純粋な基礎研究にも活用でき、多分野で利用可能になっている。中国国内では上海放射光施設が、バイオ医薬品、エネルギー、材料などの領域の開発プラットフォームとして用いられている。国家発展改革委員会ハイテク司副司長の張志華によれば、2022年9月時点で、中国国内には77の国家重大科学技術インフラが完成または計画中であり、うち32の施設が運転中である。
中国の「人工太陽」EAST。写真/中国新聞社
2023年4月12日、実験成功後の超伝導電磁石トカマク型核融合エネルギー実験炉「EAST」中央制御室。写真/新華社
中国科学院院士で、中国科学院高エネルギー物理研究所研究員の陳和生は2022年11月、中国国内で世界最先端の基礎研究を支えられる、特にハイレベルの独立運営巨大実験装置は、世界と比べるとまだ一定の差があると述べた。李菂も「我々中国人はようやく世界一流クラブの仲間入りを果たしたに過ぎない」と述べ、天文学領域には「中国天眼」のような巨大実験装置がもっと必要だと指摘している。
だが、研究者らの指摘によれば、「第14次五カ年計画」および2035年までの長期目標において建設計画が示された20あまりの巨大実験装置のうち、専用巨大実験装置は高標高宇宙線観測ステーションを含む数カ所のみで、残りはニーズや応用目的に応じたプラットフォーム型装置だという。
巨大実験装置への投資はややもすれば数億元から数十億元にまで跳ね上がる。国家発展改革委員会は科学技術部など複数部門と合同で、5年ごとに重大科学技術インフラ計画を調整・発表している。元中国科学院条件保障・財務局局長の鄭暁年は、中国科学院で巨大実験装置の管理を担当していた。その鄭暁年曰く、巨大実験装置プロジェクトの選定基準で最も大切なのは、重要な科学的成果が生み出せるかどうかであるが、同時に現在の中国の国力でまかなえるかどうかも考慮されるという。「専用型であれプラットフォーム型であれ、『有用』であること、つまり中国が抱えている問題や、重要な科学的課題の解決につながるものでなければなりません」
国家重大科学技術インフラ建設中・長期計画の専門家グループ副リーダーを務める、深圳総合粒子施設研究院院長で深圳産業放射光施設総責任者の孫冬柏は、いまの中国はプラットフォーム型巨大実験装置の方により多くの資金を投じるべきだと主張する。それは、最先端基礎研究を担う専用型巨大実験装置の重要性を否定するわけではなく、複雑な国際情勢に鑑み、プラットフォーム型巨大実験装置を通じて、経済・社会の発展における実際の問題、例えばいま現在ならICチップといった「ネック」を解決する必要があると考えるからだ。
科学的価値や技術の先進性という観点からだけでは、巨大実験装置という巨額投資の合理性を証明する説得力に欠ける。中国科学院の樊瀟瀟らがおこなった、ドイツ、オーストラリアなどの巨大実験装置計画に関する研究論文によれば、ドイツでは現在、80を超える巨大実験装置が運転・建設・計画中だが、多くのプロジェクトで世界をリードしている。ドイツ政府が科学技術インフラのロードマップを策定する際に最も重要視しているプロセスは、科学的観点からの評価だ。国際的な専門家グループを組織し、科学的意義、応用性、実行可能性、ドイツの研究的地位との関係という4つの指標から、2回にわたって評価をおこなっている。
評価の際は、プロジェクトごとに同分野の国際的評論家3名が招かれ、プロジェクトが開発領域あるいは既存領域に対して持つ科学的意義、実用化された際に貢献の対象となるユーザーの規模、共有の方法、発表可能な論文の本数、実行可能性などを検討し、担当研究機関の技術、人員、資質などをテストする。また、プロジェクトの開発コスト、社会・経済に対する短期的ならびに長期的影響、国の重要ニーズを解決できるか、次世代の研究員を育成できるかなどについても総合的に考慮する。
プラットフォーム型巨大実験装置は、より多くの研究開発を支えることができ、技術の波及効果も高い。上海放射光施設は、中国で目下、利用者が最多の巨大実験装置だ。例えば中国科学院の高福院士のチームは、2010年以降、同施設の分析結果を生かし、鳥インフルエンザやエボラウイルスなどの感染メカニズムを明らかにした。また、ロシュやファイザーといった大手製薬会社も新薬の開発に利用している。新型コロナウイルス感染症の大流行以降は、プロテアーゼの構造解析で得られたデータを用いて、抗ウイルス薬が開発されたりもした。そうした成果に比べると、専用型巨大実験装置を用いて探求するものは、果てしなく遠い夢に向かう「無用」の研究で、大きな成果を出せるかどうか、不確定要素がかなり大きい。
だが、中国科学院高エネルギー物理研究所研究員の張新民は、現時点では応用目的に柔軟に対応可能なプラットフォーム型巨大実験装置がもてはやされているものの、最先端を追い求める専門型巨大実験装置も「絶対に外せない」と力説する。将来的に、中国のプラットフォーム型巨大実験装置をさらに発展させ、技術面で追いつき追い越せを実現するためには、同時進行的に専用型巨大実験装置でも大きなブレイクスルーを果たしていくことが不可欠だからだ。
「中国天眼」の異名を持つ直径500mの電波望遠鏡「EAST」。写真/新華社
「中国天眼」が受信した銀河間ガスの高解像度分布図。写真/新華社
「光さえあればすべてよし」
ここ3~4年、中国科学院院士で中国科学院高エネルギー物理研究所所長・王貽芳の元には、放射光関連の巨大実験装置の建設を誘致しに訪ねてくる地方政府が増えた。「どうやら放射光施設を『いいもの』ととらえているようです。彼らのところには、実験装置の建設や運転のノウハウを持った人材がいないのに、どうもマンションを建てるのと同じように考えているようなのです」。王貽芳は彼らの申し出を丁重にお断りしたという。光は、物質および生命を知るための最も基本的なツールだ。先進放射光施設と呼ばれる放射光施設、自由電子レーザー、核破砕中性子源などは、科学者がミクロの世界を知り、物質構造を探るための「高解像度カメラ」であり、研究を支える有力なプラットフォームでもある。
2021年に大連海事大学公共管理・人文芸術学院副教授の黄振羽らが発表した「地方政府はなぜ巨大実験装置に熱視線を送るのか」という一文によれば、2018年以降、仏山、東莞、深圳、成都、西安、大連などの地方都市で巨大実験装置の設置計画が進んでおり、中でも放射光施設が最も人気だという。また、地方政府の間では、時代背景を極めてよく映し出した「光さえあればすべてよし」が合言葉になっているという。「光」は放射光巨大実験装置を、「よし」とは他でもなく行政成績がよいことを指す。
なぜ地方政府はこんなにも放射光施設に夢中なのだろうか。黄振羽らの分析によれば、中国経済が質の向上を実現するための重要な突破口はイノベーションであり、それゆえ地方政府の間で「イノベーション選手権」ともいえる、巨大実験装置の誘致合戦が繰り広げられているという。巨大実験装置は、高い公共属性と外部性を持つイノベーション型公共生産財で、最先端基礎研究に対応しており、まさに地方政府にとっておあつらえむきだと言える。
現在運転中のいくつもの放射光施設が、このプラットフォーム型巨大実験装置は、地方での産業および人材の集積、それに、都市の構造転換とレベルアップを支えるプロジェクトだと証明している。例えば2018年に、総額23億元を投じて中国初の核破砕中性子源が東莞に建設されたが、このプロジェクトにより、中国科学院高エネルギー物理研究所は東莞研究部を発足させ、300名近い研究者を雇用した。また、合肥放射光施設では、毎年世界数十に上る国および地域の研究者が訪れ、物理、化学、材料科学、生命科学などの領域の基礎研究や応用研究をおこなっている。
地方が放射光施設の建設に力を入れる背後にはもう1つ、巨大実験装置は国が統一的に計画するべきか、それとも地方が独自に建設できるのか、という問題もある。巨大実験装置の計画は、世界的には国が統一的に手配するのが一般的だ。例えばアメリカでは、巨大実験装置の主な管理部門はエネルギー省(DOE)および国立科学財団(NSF)で、DOEは主に20年単位の長期計画を担当し、プロジェクトの優先順位に従って資源配置をおこなう。一方NSFは毎年の審査評価を担当し、当該領域の研究の進展に基づき目標の調整をおこなう。NSFは重大基礎研究の新プロジェクトに非常に慎重で、予備研究に少なくとも10年はかけるよう要求しているという。
中国では「第11次五カ年計画」期に、国家発展改革委員会が12の重大科学技術インフラ建設を提出したことをきっかけに、巨大実験装置の建設・高速発展モデルが確立され、以後5年に一度調整と更新がおこなわれてきた。2013年には、国務院が「国家重大科学技術インフラ建設中長期計画(2012-2030年)」を発表し、エネルギー、生命科学、地球システム・環境科学、材料、粒子物理・核物理学、宇宙・天文、エンジニアリングの七大重点領域を対象に科学インフラの整備がスタートした。
2018年、国務院は「基礎科学研究の全面強化に関する若干の意見」で、「地方、社会に対し、重大科学技術インフラの投資・建設を奨励ならびに誘導し、速やかに施設の供給不足問題を解決する」よう求めた。これが、地方政府が一斉に放射光施設の建設に乗り出す契機となった。
だが鄭暁年によれば、放射光施設に関しては、中国国内で数年間の建設ブームを経て、既にある程度必要な施設群は完成したという。既存の北京放射光装置は第1世代の放射光施設、合肥放射光施設は第2世代、上海放射光施設は第3世代で、北京に建設中の高エネルギー放射光施設と合肥でまもなく着工する先進放射光施設が第4世代だ。放射光施設を加速器中の電子エネルギー量で区分するなら、上海放射光施設は中エネルギー、北京に建設中の施設は高エネルギー施設、合肥でまもなく着工する施設は低エネルギー施設となる。
「まずは中国国内に、高中低すべてのエネルギー区分に対応する施設をつくることが先決だと考えました。それが北京、上海、合肥にある3つの国家総合科学センターで、研究者も企業も利用できます。目下の中国国内の経済情勢を考えれば、資源と力を集中させて大きなことに取り組むべきであり、全国各地に放射光施設をつくるのは違うと思います」と鄭暁年は言う。
2022年8月、北京の懐柔科学城内に建設中の高エネルギー放射光施設。写真/中国新聞社
中国科学技術大学国家放射光実験室内に設けられた合肥放射光施設。写真/視覚中国
地方政府が巨大実験装置建設に熱中するのに反対する専門家も多い。陳和生は、地方政府は行政成績を上げることしか頭になく、現地に本当に放射光施設が必要か、ユーザーはいるのかを考えていないと指摘し、こうした地方政府の行動が、重大科学インフラは国が統一的に計画するという慣習を壊してしまうのではないかと危惧する。しかも、中国国内で放射光施設や巨大実験装置を建設可能な人材は限られており、管理メカニズムや技術力も備わっていない地方機関さえある。さらに、巨大実験装置は完成後20~30年使用するが、毎年の運営費用は建設費用の約10%にも上り、この支出もばかにならない。もし長期計画や中央政府からの支援がなければ、将来地方政府が代替わりした際、巨大実験装置の維持管理が立ちゆかなくなるリスクまである。
こうした状況を受け、国家発展改革委員会は2021年、投資額が10億元を超えるプロジェクトは、国家発展改革委員会の承認を得ず独断で建設することを禁ずる通達を出した。
ただ、一部産業集積都市には放射光施設の利用ニーズがあり、また、企業が放射光施設を利用する際のハードルが高いことも確かだ。それゆえ孫冬柏は、企業専用の産業放射光施設をつくり、専門家がデータ解析をサポートする体制を整えることも必要だと主張する。また、地方政府が巨大実験装置の建設を担うことで、国家財政の負担軽減につながるという利点もあることから、国は地方の積極性を生かしつつ、国全体のプロジェクトバランスを考慮し、統一的に計画および評価をすることが大切だと強調する。
複数の専門家が指摘するのは、巨大実験装置は工事属性と研究属性に引き裂かれ、現場が翻弄されているという問題だ。王貽芳率いる中国科学院高エネルギー物理研究所は、北京電子・陽電子コライダーや、核破砕中性子源などの巨大実験装置の設計・建設を担当した。だが国家発展改革委員会は、巨大実験装置の建設をインフラ建設と同様に捉え、建設工事に必要な経費のみを投じた。しかし、巨大実験装置は本質的には研究設備だ。建設の過程においても、研究チームの出張、大学院生の育成、論文の投稿料・掲載料などが発生するが、それらは一切補助金に含まれていなかった。巨大実験装置の建設過程では、万一設備に重大なミスが発覚した場合、研究者が一から開発やテストをやり直さなければならない。王貽芳によれば、他の国ではそうした不測の事態に備え、建設費の約30%を予算の段階で確保している。しかし中国の場合はその費用が一般的なインフラ建設と同額の約5%しか確保されていない。「これは巨大実験装置の研究属性がまったく考慮されていない額です」
それゆえ、給与報酬や人材評価の面で、巨大実験装置プロジェクトに参画する研究者や技術者は、ずっと不利な立場に置かれてきた。例えば、中国科学院の某研究所の研究者は、巨大実験装置という建設に何年もかかるプロジェクトを手がけている間中、ほとんど論文を発表することができず、基本給+業績から成る給与の業績部分がほぼ0に近かった。かと言って、建設費から一定の手当を捻出することもできない。それゆえ、巨大実験装置建設に参画する研究者は、科研費をもらうために、やむを得ず同時進行で別のプロジェクトを申請するという。また、こうした研究者は、論文という業績がないことから、「中国科学院院士」「国家傑出青年科学基金」「国家優秀青年科学基金」などに選ばれる可能性もほぼない。人材流出を懸念した張新民は、あるとき所長に直談判したことがある。「プロジェクトが成果を出した暁に、誰も来なくなるという事態だけは避けなければなりません」
そのため、今後は、巨大実験装置の建設費には、その研究属性を考慮し、科研費と研究者補助に関連する費用を含めるべきだと鄭暁年は提案する。
2023年3月の政府機関改革で、中央科学技術委員会が発足した。研究者らは、巨大実験装置のスムーズな統括管理を中央科学技術委員会に託している。
※本稿は『月刊中国ニュース』2023年8月号(Vol.136)より転載したものである。